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スカルガールズ 2ndアンコール

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2016年4月14日,2Dグラフィックスで描かれた美麗なキャラクター達が,滑らかなアニメーションで戦う2D対戦格闘ゲーム「スカルガールズ」シリーズの最新作「スカルガールズ 2ndアンコール」(以下,2ndアンコール)が,PlayStation 4とPlayStation Vitaにて発売された。
 海外のデベロッパ,Lab Zero Gamesが開発を手がけ,アークシステムワークスが日本でのパブリッシングを手がける本作。格闘ゲーム愛にあふれた両社のコラボレーションにより,その集大成と呼ぶに相応しいタイトルとなった最新作を,本稿でじっくりと紹介していこう。

「スカルガールズ 2ndアンコール」PV(再掲)


「スカルガールズ 2ndアンコール」公式サイト



日本へのリスペクトに溢れた2D対戦格闘


 邪悪な破壊者「スカルガール」を倒し,願いを叶える秘宝「スカルハート」を手に入れるべく,さまざまな思惑を持ったキャラクター達が戦いを繰り広げる「スカルガールズ」シリーズ。その大まかな概要は,第1作が発売された2012年に掲載した記事でもお伝えしているが,ここではおさらいも兼ねつつ,格闘ゲームとしての2ndアンコールがどんなタイトルなのかを紹介していこう。

スカルガールズ 2ndアンコール

 まずゲームシステム的には,カプコンの「MARVEL VS. CAPCOM」シリーズ(以下,MvC)の影響が色濃い。順序よくボタンを押すだけで連続技となるコンボシステムや,ハイスピードで派手なゲーム展開,また1~3人のキャラクターでチームを構成して戦うタッグバトルであるところなどがその筆頭だ。
 控えのチームメンバーが援護攻撃をする「アンサンブルアタック」や,超必殺技「ブロックバスター」中の追加入力で超必殺技を連続で叩き込む「ブロックバスターシークエル」などもあり,まさにMvCシリーズを彷彿とさせるが,一方,チームを組まずに1vs.3で戦ったりできるのは,本作ならではで面白いところ。チームメンバーが少ない場合は,攻撃力に補正がかかるなどのメリットもあるので,自分の腕前やキャラクターの特性を踏まえてさまざまな戦術をとることができる。

控えの仲間が援護攻撃をする「アンサンブルアタック」
スカルガールズ 2ndアンコール

ゲージを消費して繰り出す強力な超必殺技「ブロックバスター」
スカルガールズ 2ndアンコール



ブロックバスター中,チームメンバーのブロックバスターで追撃する「ブロックバスターシークエル」
本来はラスボスであるマリー(左写真)だが,課題の中には彼女を操作して挑むものもある(右写真)
スカルガールズ 2ndアンコール
スカルガールズ 2ndアンコール

 続く「サバイバル」は,CPUとの連戦でどこまで先に進めるかを競うモードで,ほかとは違ってステージをクリアしてもライフが全回復しないようになっている。仲間が倒されてしまっても,次のステージへ進めれば若干ながらライフが回復して復活してくれるのが救いだが,厳しい条件であることは間違いない。筆者は普段のプレイがいかにゴリ押しであったかに気付かされてしまい,立ち回りを見直すことになってしまった。

サバイバルの一コマ。無謀な攻撃がたたり,全員ボロボロの状態
スカルガールズ 2ndアンコール
 このように,クリエイターとファンの愛情で育まれてきたスカルガールズ。これからその世界に飛び込もうと考えている人にとっては,これまでのキャラクターが全部入っているだけでも十分だろうが,2ndアンコールのウリはそれだけではない。
 「チャレンジ」「サバイバル」「トライアル」といった新たなモード,そしてなんといってもシリーズ初の日本語ボイス対応と,それによるストーリーモードのフルボイス化は,既存のファンにとっても見逃せないポイントといえるだろう。

 「チャレンジ」は特殊条件下でCPUと戦うモードで,25の課題が用意されている。その特殊条件はさまざまで,中には「一定ヒット以上のコンボを決めないとダメージにならない」「ブロックバスターが無限に使えるが,通常技や投げが封じられている」「自分の体力が減り続ける中で戦わなければならない」などユニークなものも。普段とは違った戦い方を模索しなければならないというわけだ。中にはラスボスである「マリー」を操れる課題もあり,ファンには嬉しいところだろう。

画像のチャレンジでは,ジャンプが使えず,かつ3ヒット以下のコンボだとダメージが与えられない条件になっている。普段とは違う戦術を考える必要がありそうだ
スカルガールズ 2ndアンコールスカルガールズ 2ndアンコール
 登場キャラクターは,「寄生生物を頭に乗せた少女」「首を取り外せる猫女」「全身に楽器を仕込んだ巨漢」など,いずれも人間離れしたくせ者が揃っている。カートゥーン的な絵柄に日本風の萌えエッセンスを加えたアートスタイルは独特で,その点に注目しても楽しめるシリーズになっている。個性の固まりのような彼女らが滑らかなアニメーションで画面狭しと暴れ回る様は,まさに壮観だ。

生物武器「バイス・バーサ」を頭に乗せた曲芸師の少女,セレベラ
スカルガールズ 2ndアンコールスカルガールズ 2ndアンコール

首を取り外し,連携攻撃を仕掛けるMs.フォーチュン
スカルガールズ 2ndアンコールスカルガールズ 2ndアンコール

全身に楽器を仕込んだ巨漢,ビッグバンド
スカルガールズ 2ndアンコールスカルガールズ 2ndアンコール

 なお,開発を手がけたLab Zero Gamesは海外のデベロッパではあるが,各キャラクターのビジュアルや技などには,日本の格闘ゲームやアニメ,ライトノベルのネタが多く,日本文化への強い愛情とリスペクトが伝わってくるのが嬉しいところだ。中には「GUILTY GEAR」シリーズのソル=バッドガイが持つ「封炎剣」っぽいなにかを取り出すようなものもあったりで,これがアークシステムワークスから発売されるというのも,ある意味で感慨深いほどである。

左上から,「封炎剣」的ななにか,敵を押し潰すロードローラー,ゆっくりフォーチュン,メトロシティお馴染みの肉
スカルガールズ 2ndアンコールスカルガールズ 2ndアンコール
スカルガールズ 2ndアンコールスカルガールズ 2ndアンコール

キャラクターのカラーバリエーションにも,日本のサブカルチャーや格闘ゲームネタが散りばめられている
スカルガールズ 2ndアンコール

 スカルガールズは,実のところ紆余曲折を経たタイトルでもある。2009年頃からインディーズゲームとしてスタートしたプロジェクトが,初代「Skullgirls」(PC / PS3 / Xbox 360)として結実したのが2012年のこと。格闘ゲームファンの間で話題となり,日本版を望む声に後押しされてサイバーフロントから日本語版「スカルガールズ」が2013年に発売されるも,その後,海外のパブリッシャであるAutumn Gamesが資金難となり,開発の継続が危ぶまれる事態となってしまった。
しかし,クラウドファンディングによる資金調達に成功したことで,「スカルガールズ アンコール」として再始動を果たし,「スクィグリー」「ビッグバンド」「イライザ」「ベオウルフ」「ロボ・フォーチュン」といった新キャラクターが次々と追加されていった。
そして,アップデートによって追加されたキャラクターをまとめ,「全部入り」でパッケージ化したのが,本作2ndアンコールというわけだ。

クラウドファンディングのファン投票で選ばれた新キャラ,ベオウルフ。女性キャラオンリーの格闘ゲームとしてスタートした本作だが,ファンが選んだのは男性キャラというのが興味深い
スカルガールズ 2ndアンコール
スカルガールズ 2ndアンコール


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