北米時間の2016年2月25日,カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたMicrosoftのイベント「Xbox Spring Showcase 2016」にて,Remedy Entertainmentが開発を担当する新作アクションアドベンチャー
「Quantum Break」(PC / Xbox One)がプレイアブル出展されていた。
E3 2013のプレスカンファレンスで発表された「Quantum Break」は,とある科学実験の失敗により,時間の概念が崩壊していく世界が舞台だ。瞬間的に時を操る能力を得た主人公
ジャック・ジョイスが,世界の危機を食い止めるべく,孤独な戦いに身を投じることになる。
当初,2015年内の発売が発表されていたが,同年4月に発売延期をアナウンス。その後,しばらく音沙汰がなかったものの,欧米では2016年4月5日,日本国内でも4月7日にXbox OneとWindows 10向けのリリースが予定されている(関連記事)。
「Quantum Break」は5つの章で構成されており,今回のプレイアブルデモでは第1章「Riverport University Experiment」から体験することができた。リバーポート大学構内にある研究施設が舞台となっており,主人公のジャックはMonarch Solutionsとの共同で行われている時空旅行実験「Project Promenade」の様子を視察することになる。そこで,このプロジェクトを代表するポール・サリーンの待つ研究施設に赴くのだが,構内にはプロジェクトに反対する学生達がプラカードを掲げているような有り様だ。
施設に到着したジャックは,ポールに促されるまま小型ブラックホールを使った実験をスタートさせる。しかし,不意の出来事により,爆発が起きてしまい,実験装置の近くにいたジャックとポールには不思議な力が備わることになる。その後,ジャックは大学からの脱出を図る一方で,ポールはProject Promenadeを終わらせまいと画策し……。ここから,さまざまな事件と陰謀に発展していくのである。
第1章の時点で,ジャックは一時的に時間の流れを止めたり,周囲の敵と味方を識別したりといった特殊能力を持っている。それらを駆使して,Monarch Solutionsの私兵と戦うのだが,ピストルやサブマシンガンといった武器は倒した相手から入手することもできる。また,特殊能力を使って可動式のリフトを操り,移動ルートを確保するといったパズル要素も確認できた。
![Quantum Break]()
そのほか,「Quantum Ripples」「Documents」「Chronon Sources」「Computer」といったゲームの世界観を詳しく理解できるコレクション要素も用意されている。オープンワールド型のゲームではないものの,ちょっとした寄り道を楽しむことができそうだ。
シニアナラティブデザイナー
グレッグ・ローデン氏にインタビュー
ご存じのとおり,「Quantum Break」では迫力ある実写映像を交えながら,スリリングなストーリーが壮大に描かれていく。開発元のRemedy Entertainmentと言えば,ハードボイルドアクション「Max Payne」シリーズや,オカルト要素を盛り込んだ「Alan Wake」シリーズなど,ストーリーテリングの巧みさに定評があるスタジオだ。もちろん「Quantum Break」もその例にもれず,今回のイベントで公開されたデモは第2章「Dry Dock」の冒頭までプレイできたのだが,その脚本の組み立てには相当注意を払っていることが伝わってきた。
今回,Remedy Entertainmentでシニアナラティブデザイナーを務める
グレッグ・ローデン(Greg Louden)氏に少しだけではあるが話を聞けたので,その内容を紹介しておこう。ちなみに,Remedy Entertainmentのフロントマンであり,「Quantum Break」ではディレクターを務める
サム・レイク(Sam Lake)氏は,家族旅行中でイベントには参加していないとのこと。この時期に休暇を取っているということから,ゲームの開発作業はほぼ終了しているのだろう。