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北米メディアのKill ScreenがTwitchでライブ配信していたので,見た人もいるかもしれないが,そこで語られたいくつかの情報をお伝えしたい。
Sony Interactive Entertainmentが2016年12月に主催したPlayStation Experience 2016以来,ほとんど詳細が明らかにされていない「DEATH STRANDING」。司会を務めたゲームジャーナリスト,ジョフ・キーリー(Geoff Keighley)氏に状況を聞かれた小島氏は,「PlayStation 4ではもう実際に動いています」と開発が順調であることをアピールした。ゲームの世界観やキャラクター設定,プロットといった部分はすでに決まっていると述べ,ゲームエンジンとなる「Decima」の性能を確かめつつ,システム調整やキャラクターアニメーション,ストーリーなどをテストしている最中であるという。「今のところ,いい感じです」と小島氏は述べている。
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「DEATH STRANDING」の主人公役を務めるのは,テレビドラマ「ザ・ウォーキング・デッド」のダリル役でブレイクした俳優ノーマン・リーダスさんだが,小島氏は過去作とは異なり,企画段階からリーダスさんをイメージしてキャラクターを作り上げていったと打ち明けた。
また小島氏は,キャラクターの名前をポロッと出しそうになりながら,「主人公が最初に裸で登場するのは,まず彼の素の姿を皆さんに見てもらい,それから髪型や服装,装備が変化していく様子を楽しんでもらえるようにしたかった」と語っているので,どうやらE3 2016で公開されたトレイラーは,ゲームの序盤に近いシーンであるようだ。
小島氏はまた,映画はCGが,そしてゲームは3D化が進んでいるので,映画制作とゲーム開発は共通点が非常に多く,双方から参入しやすい状況が生まれていると話す。イベントでは会場にVRコーナーが設けられており,小島氏もいくつか試してみたとのこと。「ドキュメンタリー映画の監督が作ったVRプロジェクトなど,違う視点から生まれた作品が面白かった」と感想を述べた。
映画やゲームはもちろん,絵画や小説など,ほとんどのメディアが「四角いフレームの中で,どのように情報を詰め込むかに終始していたが,VRにはフレームがなく,そうした特性を持つメディアでどのように表現するかということを,演出家やアーティストは今後,問われるようになる」と小島氏は話し,VRというメディアに興味を抱いている様子がうかがえた。
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何とかスクープネタを引き出そうとするキーリー氏や,視聴していたゲーマーにはやや物足りなかったかもしれないが,映画好きな小島氏の子供時代の話なども出た,興味深い講演だったことは間違いない。「DEATH STRANDING」の新情報は,6月に開催される予定のE3 2017で報告が行われると思われるので,そちらにも期待したい。